書誌詳細
サロメ/ウィンダミア キョウ フジン ノ オウギ/シンチョウ ブンコ サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇
書名
サロメ/ウィンダミア キョウ フジン ノ オウギ/シンチョウ ブンコ サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇
シリーズ
新潮文庫
著者
ワイルド,オスカー/ニシムラ,コウジ/Wilde,Oscar ワイルド∥〔著〕 西村/孝次∥訳
出版者
新潮社
出版年月日
2005.8
配架場所
エディットタウン / ブックストリート / 6-E-09
閲覧
可
その他
言語
ISBN
9784102081020
所蔵情報
登録番号
860000575
大分類
ET6:男と女のあいだ
中分類
ET6-11:傑作ラブロマンス
小分類
ET6-11-04:憎しみと紙一重
読書メーター
びす男
「この世の中にはね、ふたつの悲劇があるだけさ。ひとつは、欲するものが得られないこと、もうひとつは、それを得ることだ」。「サロメ」、「ウィンダミア夫人の扇」、「まじめが肝心」の三本立て。劇の面白さを、快活な登場人物たちによる聡明な箴言の数々が彩る。とくに「サロメ」は、愛に溺れて自ら破滅に導かれた美しい姫の生き様を強烈に表現しており、たいへん印象的だった。オスカー・ワイルドの作品ははじめて読むが、筋の面白さと諧謔のセンスが光っているのを感じた。少し「できすぎ」の感もあるが、単純に楽しめるようにできている。
★69
投稿日2015-04-12
ワッピー
共楽Story Club課題本。王宮の闇の中で進行する歪んだ一方通行の愛。兄王を殺し、その妻を王妃として迎え入れたヘロデ王、王の非を公然と批判する預言者ヨナカーン、そして一目見た預言者に魅せられた王妃の娘サロメの物語。シュトゥックの妖しい絵のイメージで読んだため、どちらかというと直情な愛の発露には驚嘆。謎の女に大金を貢ぐ夫に苦悩する妻と見事な逆転劇「ウィンダミア~」、そして軽薄な遊び人2人が結婚のために奔走する「まじめが肝心」を収録。社交界を知り尽くし、自らも時代の寵児であったワイルドの面目躍如でした。
★38
投稿日2022-08-21
コニコ@共楽
悲劇『サロメ』とほぼ同時期に書かれた2つの喜劇を読みたくて手に取ってみる。『サロメ』の不吉さに比べて可笑しさ満載の喜劇だが、ワイルドはその中にチクリと皮肉を交えて言葉遊びしているところがあり、面白かった。時代のトリックスターだったワイルドが社交界を相手に笑いに包んで、ギリギリのからかいを仕掛けた劇のようともいえるかもしれない。当時、2つの喜劇は興行、大成功だったそうだ。そんな中、一世を風靡したワイルドが有罪になり、文学界からも消えていってしまったのは、残念だった。
★27
投稿日2022-10-06