書誌詳細
カイニツヅクバショニテ 貝に続く場所にて
書名
カイニツヅクバショニテ 貝に続く場所にて
著者
イシザワ マイ 石沢 麻依∥著
出版者
講談社
出版年月日
2021.07.07
配架場所
エディットタウン / ブックストリート / 5-D-08
閲覧
可
その他
言語
日本語
ISBN
9784065241882
所蔵情報
登録番号
850002808
大分類
ET5:日本の正体
中分類
ET5-11:戦争と復興と繁栄
小分類
ET5-11-10:3・11と日本の行方
読書メーター
ヴェネツィア
小説の冒頭はゲッティンゲンの駅舎。白さを増してゆく7月初め。列車でやってきたのは、9年前の3.11の津波にさらわれ、その後も帰還することのなかった野宮であった。ゲッティンゲンの街にある「惑星の小径」は太陽にはじまり、海王星にいたるモニュメントを有している。かつては、その先に冥王星があったが、今は廃されている。物語は、失われた冥王星を基軸に展開してゆく。冥王星(プルート)、すなわち冥界の王である。この小説は様々なイコンを持つが、その中心となるのが彷徨える冥王星であり、巡礼者の聖ヤコブのホタテ貝である。⇒
★454
投稿日2023-03-07
starbro
第165回芥川龍之介賞受賞作&候補作第一弾(1/6)は、受賞作一つ目です。芥川賞らしい作品ですが、高尚な宗教画を見せられているような雰囲気で、私の心には響きませんでした。本作ともう一つの受賞作の二つが頭抜けているとの論評でしたので、「彼岸花が咲く島」に期待します。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000353872
★341
投稿日2021-07-19
こーた
死者と生者、石巻とゲッティンゲン(月沈原)、過去と現在。時間と空間が混ざりあい、ときに〈私〉のほうが死者なのかと錯覚する。やろうとしていることはおもしろそうなのだが、果たして文体はこれでよかったのかと疑問におもう。小説の文体というよりは論文のそれというかんじで、あるいは思い切って詩にしたほうが、散文でやるよりもこの世界をうまくとらえられたのではないか。登場人物が不必要(とおもえるほど)に多いのも気になった。
★259
投稿日2021-08-21
このエリアの閲覧ランキング
同じ分類の書籍の一覧
- COVID-19の倫理学 パンデミック以後の公衆衛生
- 撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて
- 津波のあいだ、生きられた村
- 除染と国家 21世紀最悪の公共事業
- みんなの家、その先へ
- 津波の霊たち 3・11死と生の物語
- フクシマ6年後消されゆく被害 歪められたチェルノブイリ・データ
- 人間なき復興 原発避難と国民の「不理解」をめぐって
- 3.11万葉集 詠み人知らずたちの大震災 NHKドキュメンタリー
- 3・11複合被災